こんにちは、ランクル完全ガイドのハルです。
ランドクルーザーFJを検討していて、「2.7Lガソリンで本当に大丈夫?」「163馬力しかないけど非力じゃない?」「高速道路の合流や追い越しで後悔しない?」と気になっている方も多いですよね。
特にFJは、四角いボディと本格的なラダーフレームを採用したランドクルーザーなので、見た目からかなりパワフルな走りを想像しやすい車です。
ところが、搭載されるのは2.7L直列4気筒ガソリンの2TR-FEで、最高出力163PS、最大トルク246N・m。
数字だけを見ると、「今どきのSUVとしては少なくない?」と思うのも無理はありません。
私はランドクルーザープラド150に乗っていますが、こうした車はスポーツカーのように馬力だけで考えると、本来の性格を見誤りやすいと感じます。
結論から言うと、ランドクルーザーFJの2.7Lエンジンは、速さを求めるためのエンジンではありません。
街乗りや通常の高速道路走行には対応できますが、高速合流や追い越しで大きな余裕を求める人には、物足りなく感じる可能性があります。
そのため、163馬力という数字だけで購入をやめる必要はありませんが、「ランクルなのだから余裕たっぷりに加速するだろう」と思って買うのもおすすめできません。
この記事では、FJのエンジンスペックから2TR-FEの特徴、加速感の考え方、0-100km/hを見るときの注意点、プラド150やランクル250との違いまで詳しく解説します。
記事のポイント
- ランドクルーザーFJの2TR-FEエンジンスペック
- 163馬力と246N・mで非力に感じる場面
- 0-100km/hだけでは判断できない加速性能
- プラド150やランクル250とのエンジン比較
FJのエンジンスペック
まず確認しておきたいのが、ランドクルーザーFJに搭載されるエンジンそのものです。
「ランクルFJは2.7Lだから遅い」という印象だけで判断するのではなく、排気量、馬力、トルク、トランスミッション、車両重量を一緒に見る必要があります。
数字の意味が分かると、FJがどのような走りを狙った車なのかも見えてきますよ。
2TR-FEを搭載する
ランドクルーザーFJには、2TR-FE型の2.7L直列4気筒ガソリンエンジンが搭載されています。
総排気量は2,693ccで、ターボを使わない自然吸気エンジンです。
最高出力は120kW、つまり163PSを5,200rpmで発生します。
最大トルクは246N・m、25.1kgf・mを3,900rpmで発生する設定です。
| 項目 | ランドクルーザーFJ |
|---|---|
| エンジン型式 | 2TR-FE |
| 種類 | 直列4気筒ガソリン |
| 総排気量 | 2,693cc |
| 最高出力 | 163PS/5,200rpm |
| 最大トルク | 246N・m/3,900rpm |
| 過給機 | なし |
| トランスミッション | 6速AT |
| 駆動方式 | パートタイム4WD |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
現在のSUVでは、2.0L前後でもターボによって300N・mを超えるトルクを出す車があります。
そうした車と数字だけを比べれば、FJの246N・mは目立つ数値ではありません。
ただ、FJが目指しているのはアクセルを踏んだ瞬間に背中を押されるような速さではなく、日常から悪路まで扱いやすいことです。
トヨタもFJの2TR-FEについて、発進から低速域のスムーズさや車速コントロール、耐久性を重視したエンジンとして説明しています。
163馬力は何を意味するか
「163馬力」と聞くと、ランドクルーザーという名前から想像する数字より小さく感じる方もいるでしょう。
ただし、馬力は車の加速感を決める要素の一つにすぎません。
車両重量、ギヤ比、アクセル制御、タイヤ、駆動方式、エンジンが力を発生する回転数などによって、実際の感覚は変わります。
FJの車両重量は約1,960kgなので、単純計算すると1PSあたり約12kgの車体を動かすことになります。
スポーツSUVのような軽快さを期待できる数字ではありませんが、2トン級の本格四輪駆動車として考えれば、目的そのものが違います。
特にランドクルーザーは、舗装路で速く走ることだけを優先して設計されてきた車ではありません。
低速で荒れた道を進むことや、長期間使い続けること、目的地から戻ってこられる信頼性まで含めて車が作られています。
そのため、馬力の大きさだけを見てFJの価値を判断すると、少しズレてしまうんですよね。
246N・mのトルクを見る
街中での発進や坂道では、最高出力より最大トルクの方が体感へ関わりやすい場面があります。
FJの最大トルクは246N・mで、発生回転数は3,900rpmです。
ディーゼルターボのように1,500〜2,000rpm付近から大きなトルクが出るエンジンではありません。
なので、アクセルを軽く踏んだだけで低回転からグイッと前へ出る感覚を期待すると、少しイメージが違うかもしれません。
必要なときには回転数を上げて走る、自然吸気ガソリンらしい性格だと考えた方が分かりやすいでしょう。
逆に言えば、アクセル操作に対して急激にトルクが立ち上がるタイプではないため、街中や滑りやすい路面では扱いやすさにつながります。
ランクルFJは非力なのか
ここが一番気になるところですよね。
結論としては、日常生活に必要な加速は確保されているものの、どんな場面でも余裕たっぷりとは言いにくいという見方が近いでしょう。
特に「非力」という言葉は、人によって基準がまったく違います。
普段コンパクトカーに乗っている人と、大排気量SUVやディーゼルターボに乗っている人では、同じFJでも感じ方が変わるはずです。
街乗りなら大きな問題はない
市街地では、0km/hから100km/hまで一気に加速する場面はほとんどありません。
実際には、信号から発進して40〜60km/h程度まで速度を上げ、アクセルを戻して巡航する走りが中心になります。
この範囲なら、163PSと246N・mだから走れないということはありません。
さらにFJでは、発進から低速域でのスムーズさを意識した制御が採用されています。
6速ATもアクセル操作や路面状況に応じてギヤを選択するため、普通に流れへ乗る使い方なら必要以上に心配する必要はないでしょう。
ただし、アクセルを少し踏んだだけで勢いよく飛び出す車ではありません。
「ゆったり走るSUVが好き」という人には気になりにくくても、「信号から軽く踏んだだけでスッと前へ出てほしい」という人には印象が変わります。
街乗り中心なら、FJの2.7Lを理由だけに候補から外す必要はないと私は考えています。
ただ、アクセルを踏んだときの余裕まで求めるなら、試乗で確認しておきたいところです。
高速合流では踏み込みが必要
FJのパワー不足を感じる可能性が高くなるのは、高速道路へ合流するときです。
合流車線では短い距離で80km/h前後まで速度を上げる必要があるため、街乗りよりエンジンの出力がはっきり表れます。
2TR-FEはターボではないので、低回転から大量のトルクで車体を押し出すタイプではありません。
そのため、必要なときはアクセルをしっかり踏み、ATに低いギヤを選ばせて回転数を上げる走りになります。
ここで「エンジン音が大きくなる=限界」と感じる人もいますが、ガソリン自然吸気エンジンは回転数を上げて出力を使う設計です。
静かなまま余裕たっぷりに速度が上がるディーゼルターボや大排気量車とは感覚が違います。
高速道路を頻繁に使う方は、この違いをかなり意識した方がいいでしょう。
追い越しでは余裕を見たい
高速道路を100km/h前後で走っている状態から、さらに速度を上げて追い越す場面も確認したいポイントです。
発進時とは違い、すでに速度が出た状態から車体を加速させるには馬力が必要になります。
FJは163PSなので、アクセルを踏めば瞬時に速度が増えるタイプではありません。
追い越し車線へ出る前に前後の距離を確認し、余裕を持った操作をする走りが合います。
逆に、「アクセルを踏めばいつでも一気に追い越せる感覚が欲しい」という人は、FJに期待している走りと実車の性格が合わないかもしれません。
高速道路での追い越し性能を最優先するなら、163PSという数字は購入前にきちんと確認したいポイントです。
特に大排気量ガソリン車やディーゼルターボから乗り換える場合は、体感差が出やすいでしょう。
坂道や多人数では差が出る
もう一つ注意したいのが、上り坂や人・荷物を多く載せた状態です。
車は重くなるほど加速に必要な力が増えます。
FJは5人乗りなので、家族や友人を乗せ、キャンプ道具まで積めば、当然ながら一人で乗っているときより加速は穏やかになります。
山道の上りで前車を追い越したり、高速道路の長い登坂で速度を保ったりする場面では、ATが低いギヤへ入り、エンジン回転数が上がることもあるでしょう。
これは故障や異常ではなく、必要な出力を取り出すための動きです。
ただ、静かなまま低回転でどんどん坂を上ってほしい人には、ディーゼルターボの方が好みに合いやすいと思います。
FJの0-100加速を考える
「ランクルFJ 0 100」で検索している方も多いと思います。
0-100km/h加速は車の速さを比較するときに分かりやすい数字ですが、FJの場合は少し注意が必要です。
購入判断では、非公式な計測値だけを追いかけるより、自分が使う速度域での反応を見る方が役に立ちます。
公式の0-100値はない
トヨタはランドクルーザーFJについて、最高出力や最大トルク、燃費などを公表していますが、0-100km/h加速タイムは主要諸元として公表していません。
そのため、ネット上で「FJは0-100km/hが○秒」といった数字を見ても、それをメーカー公式値だと思わない方がいいでしょう。
実測値についても、道路勾配、気温、タイヤ、燃料量、乗員、測定方法などによって差が出ます。
同じ車でも条件が変わればタイムは変わるため、一つの数字だけでFJが速い、遅いと決めつけるのはおすすめしません。
0-100だけでは判断できない
そもそも、FJに乗って毎日のように0km/hから100km/hまで全開加速する人は少ないでしょう。
現実に重要なのは、20km/hから60km/h程度までの街中での加速や、高速合流で40km/h程度から80〜100km/hまで速度を上げる場面です。
また、山道で60km/hから少し加速したい場面の方が、実際の生活では多くなります。
0-100km/hが多少遅くても、この速度域でアクセルに素直に反応してくれれば、不満を感じない人はたくさんいます。
逆に0-100km/hの数字がそこそこ良くても、普段使う回転域で自分の感覚に合わなければ、毎日の運転で気になるかもしれません。
購入前に見るべきなのは「何秒か」より「自分が踏んだときに十分と思えるか」です。
6速ATの動きも重要
FJには6 Super ECTと呼ばれる電子制御6速ATが採用されています。
エンジンだけでなく、トランスミッションがどのタイミングで変速するかによっても加速感は大きく変わります。
FJでは路面状況やアクセル操作に合わせてギヤを選択する制御に加えて、シーケンシャルシフトマチックも採用されています。
つまり、必要な場面ではドライバーが低いギヤを選び、回転数を使って走ることもできます。
自然吸気の2TR-FEは、低回転だけで全部をこなそうとするより、必要に応じて回して使う方が本来の性能を引き出しやすいエンジンです。
高速合流や坂道で回転数が上がること自体を嫌う人は、試乗時にATの動きまで確認してください。
約2トンの車だと理解する
FJは現行ランドクルーザーの中では比較的コンパクトですが、それでも車両重量は約1,960kgあります。
小さく見えても、一般的なコンパクトSUVと同じ感覚で考える車ではありません。
163PSで約2トンの本格四輪駆動車を動かすわけですから、アクセルを踏めば軽々と飛び出すような性能を期待するのは少し違います。
その代わり、FJにはラダーフレーム、パートタイム4WD、L4、電動リヤデフロックなど、舗装路での加速タイムには表れない装備があります。
FJの魅力は、0-100km/hのタイムを縮めるために重量や構造を決めた車ではないところにもあるんですよね。
プラド150と比較する
ランドクルーザーFJの2TR-FEを理解するうえで非常に参考になるのが、150系ランドクルーザープラドの2.7Lガソリン車です。
2TR-FEは突然FJのためだけに登場した新しいエンジンではなく、プラドをはじめとするトヨタ車で長く使われてきました。
プラド150オーナーの私としても、ここはFJを見るうえで面白いポイントだと思っています。

私が乗っているプラド150 マットブラックエディションの斜め前の外観
2.7Lプラドと同じ出力
150系プラドの後期2.7Lガソリン車も、2TR-FEを搭載しています。
最高出力は163PS、最大トルクは246N・mなので、FJと基本的な出力値は同じです。
そのため、2.7Lプラドに乗った経験がある方なら、FJのエンジンについてある程度イメージしやすいでしょう。
ただし、同じ出力だから走りも完全に同じになるわけではありません。
車両重量、ホイールベース、最終減速比、AT制御、タイヤなどが違えば、発進や加速の感じ方も変わります。
FJはプラド150より全長やホイールベースが短く、車両重量も抑えられています。
なので、「プラドと同じ163馬力だから、そのまま同じ重さの走りになる」と考える必要はありません。
FJは車重が抑えられる
2.7Lの150系プラドTXには、仕様によって2,000kgを超える車両重量があります。
一方、FJは約1,960kgです。
同じ163PSと246N・mでも、動かす車体が軽くなれば条件は有利になります。
例えば2.7LプラドTXの7人乗りは車両重量約2,090kgなので、FJとの差は約130kgです。
大人2人分に近い重量差と考えると、無視できないですよね。
もちろん、これだけで「FJはプラドより何秒速い」と断定することはできません。
ただ、少なくとも同じ2TR-FEを積みながら車重が抑えられていることは、FJの加速を考えるうえでプラス材料です。
| モデル | 最高出力 | 最大トルク | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ランドクルーザーFJ | 163PS | 246N・m | 2.7Lガソリン |
| プラド150 2.7L | 163PS | 246N・m | 2.7Lガソリン |
| プラド150 2.8L | 204PS | 500N・m | ディーゼルターボ |
| ランクル250 2.7L | 163PS | 246N・m | 2.7Lガソリン |
| ランクル250 2.8L | 204PS | 500N・m | ディーゼルターボ |
ディーゼルとの差は大きい
一方、プラド150の2.8Lディーゼルターボと比べると性格はかなり違います。
プラド150後期の2.8Lディーゼルは204PS、最大トルク500N・mです。
FJの246N・mと比べると、最大トルクは約2倍あります。
さらにディーゼルは低い回転数から大きなトルクを発生するので、発進や坂道で「アクセルをそれほど踏んでいないのに前へ進む」という感覚が出やすくなります。
この感覚に慣れている人がFJへ乗ると、同じランドクルーザーでも物足りなく感じる可能性はあります。
特に現在ディーゼルのプラド150に乗っていてFJへの乗り換えを考えているなら、スペックだけで決めず実車を運転してから判断した方がいいでしょう。
ランクル250とも比較
FJを検討する人にとって、もう一台の比較候補がランドクルーザー250です。
FJより大きな車体が必要なのか、それともコンパクトなFJを選ぶのかという違いだけでなく、エンジンの選択肢にも差があります。
パワー不足が心配な人ほど、この違いは確認しておきましょう。
250ガソリンも2TR-FE
ランドクルーザー250の2.7Lガソリンにも、2TR-FEが搭載されています。
最高出力163PS、最大トルク246N・mで、FJと同じ数値です。
しかし、250はFJより車体が大きく、車両重量も増えます。
同じエンジンを使うなら、よりコンパクトで軽いFJの方がエンジンに対する重量面では有利になります。
そのため、「2TR-FEは250だと心配だからFJも絶対に遅い」と単純に考える必要はありません。
同じエンジンでも、載せる車によって印象は変わります。
余裕なら250ディーゼル
加速や登坂での余裕をかなり重視するなら、ランドクルーザー250の2.8Lディーゼルも比較対象になります。
2.8Lディーゼルは204PS、500N・mなので、数字の上ではFJよりかなり余裕があります。
高速道路を頻繁に使う、山道を走る機会が多い、家族と荷物を載せて長距離移動することが多いなら、このトルク差に魅力を感じる人もいるでしょう。
ただし、250はFJより車体が大きく、価格や取り回し、維持費なども含めて考える必要があります。
速さのためだけに250へ変えるのではなく、自分に必要な車のサイズまで含めて選ぶことが大切です。
FJの価格、サイズ、燃費など車全体の特徴については、ランドクルーザーFJの基本情報をまとめた記事でも詳しく解説しています。
FJが向いている人
ここまで読むと、「じゃあ結局、2.7Lでも買って大丈夫なの?」と思いますよね。
私は、FJを選ぶうえで一番大切なのは163PSを多いか少ないかで評価することではなく、自分が車に何を求めるかだと思っています。
求めるものがFJの性格と合っていれば、2.7Lは十分選択肢になります。
日常走行を重視する人
通勤、買い物、家族でのお出かけ、キャンプ、休日のドライブなどを中心に使うなら、FJの2.7Lは候補に残していいでしょう。
街中の一般的な速度域で、常に大きな馬力が必要になるわけではありません。
それよりもアクセル操作のしやすさ、車体サイズ、視界、取り回しなどが毎日の満足度へ関わります。
FJは全長4,575mm、全幅1,855mm、ホイールベース2,580mmで、現行ランドクルーザーの中では比較的扱いやすいサイズです。
300や250では大きすぎると感じる人にとって、こちらのメリットの方が大きい可能性もあります。
速さを求めない人
高速道路でも巡航が中心で、必要以上に追い越しを繰り返さない人なら、163PSをそれほど問題に感じないかもしれません。
FJは速さを競うSUVではないので、ゆったり運転する人とは相性がいいでしょう。
ランドクルーザーらしい雰囲気、悪路走破性、道具として使える車が欲しいという人なら、エンジン単体の数値より車全体の魅力が勝つと思います。
あなたが欲しいのは「速いSUV」でしょうか。
それとも、「普段使えて、必要なら悪路にも入っていけるランドクルーザー」でしょうか。
ここがFJを選ぶ分かれ道になりそうです。
パワー重視なら確認が必要
反対に、大排気量SUVから乗り換える人や、ディーゼルターボのトルク感が好きな人は慎重に確認した方がいいでしょう。
高速道路で追い越す機会が多い人も同じです。
アクセルを踏んだときに「もう少し余裕が欲しい」と毎回感じるようになると、デザインや悪路性能が気に入っていても小さな不満が積み重なります。
車は数年間付き合うことも多いので、購入直後より半年後、1年後にどう感じるかを想像したいところです。
「ランドクルーザーだからパワーには困らないだろう」という思い込みだけで購入しないこと。
FJは2.7L自然吸気ガソリンなので、ディーゼルターボや大排気量ガソリンとは加速の出方が違います。
購入前に試乗したい場面
FJのエンジンが自分にとって十分かどうかは、最後は実際に運転した感覚が一番分かりやすいです。
試乗できるなら、ただ販売店の周りをゆっくり一周するだけでなく、自分が気にしている場面を意識して乗ってみてください。
特に次のポイントを見ると判断しやすくなります。
発進時のアクセル反応
まずは信号から普通に発進してみましょう。
アクセルを軽く踏んだときに、自分が想像した速度まで自然に上がるかを確認します。
ここで重要なのは、必要以上に全開加速することではありません。
毎日使うくらいのアクセル量で、自分がストレスなく運転できるかを見ることです。
発進が穏やかでも気にならない人なら、FJとの相性は悪くないでしょう。
逆に最初の数分で「アクセルを思ったより踏まないと進まないな」と感じるなら、その感覚を軽視しない方がいいと思います。
中間加速を確認する
次に確認したいのが、すでに走っている状態からの加速です。
例えば40km/h程度から60km/h程度へ速度を上げる場面なら、日常でも使う機会があります。
アクセルを少し踏み足したときにATがどう反応するのか、さらに踏んだときにどのくらい回転数が上がるのかを確認しましょう。
可能であれば、販売店へ高速道路や幹線道路を走れる試乗コースがあるか聞いてみるのもいいですね。
坂道でも試してみる
販売店周辺に坂道があるなら、上り坂も確認できると理想的です。
平坦な道路では十分に感じても、坂道になると印象が変わることがあります。
自宅周辺に坂が多い人や、キャンプやスキーで山間部へ行く人なら、特に重要です。
エンジン音がどの程度車内へ入るのかも一緒に確認しましょう。
家族の乗車も想像する
試乗車には自分と販売店スタッフしか乗っていないことも多いですが、実際には家族4〜5人と荷物を載せるかもしれません。
その場合は試乗時より車が重くなります。
空車状態で「ギリギリ十分」と感じるなら、旅行やキャンプでは物足りなくなる可能性も考えておきたいところです。
反対に試乗時点で特に不満がなければ、普段使いでは大きな問題にならない可能性が高まります。
2TR-FEの魅力もある
ここまでパワー不足になる場面を中心に話してきましたが、2TR-FEには馬力だけでは分からない魅力もあります。
FJがあえてこのエンジンを採用している背景を見ると、ランドクルーザーとして何を優先しているのかが分かります。
長く使われてきたエンジン
2TR-FEは、ランドクルーザープラドやハイエースなどでも長く使われてきたエンジンです。
最新の小排気量ターボを新たに採用したというより、長年改良されながら使われてきたパワーユニットをFJにも採用した形になります。
ランドクルーザーでは、最新技術を入れることだけでなく、過酷な環境でも長く使えることが大切にされてきました。
世界には、日本のようにどこでも高度な整備環境があるわけではない地域もあります。
ランドクルーザーの歴史を考えると、単純なスペック競争だけでは評価できない部分なんですよね。
自然吸気ならではの性格
FJの2TR-FEにはターボチャージャーがありません。
現在では小排気量エンジンへターボを組み合わせ、大きなトルクを得る車も増えています。
それと比べればFJのスペックは控えめに見えます。
一方で、自然吸気エンジンはアクセル操作に対して出力が急激に立ち上がりにくく、扱い方が分かりやすいという特徴があります。
舗装路だけでなく、砂地、泥道、雪道、岩場なども想定するFJでは、アクセル操作と車の動きをつかみやすいことにも意味があります。
レギュラーガソリン仕様
FJの指定燃料は無鉛レギュラーガソリンです。
ハイオクを必要としないため、日本国内での給油はもちろん、燃料費を考えるときにも分かりやすい仕様です。
また、ディーゼル車のようにAdBlueを管理する必要もありません。
こうしたシンプルさを好む人にとって、2.7Lガソリンは魅力になります。
悪路ではL4も使える
FJの性能を見るうえで忘れてはいけないのが、パートタイム4WDです。
通常の舗装路では2WDを使い、滑りやすい路面などではH4、さらに大きな駆動力が必要な状況ではL4を使えます。
L4ではトランスファーによって低いギヤ比を使うため、舗装路での馬力競争とは別の方法でタイヤへ駆動力を伝えられます。
これが本格四輪駆動車の面白いところです。
最高出力163PSだから悪路で頼りない、とは単純に言えません。
電動リヤデフロックやA-TRCなども含め、FJは舗装路での加速性能とは違う場所にかなり力を入れています。
FJの2.7Lを評価するときは、163PSだけでなく、6速AT、パートタイム4WD、L4、車体サイズ、ラダーフレームまで含めて一台の車として見ましょう。
燃費とのバランスも確認
エンジンを選ぶときは加速だけでなく、燃費も無視できません。
FJのWLTCモード燃費は8.7km/Lで、市街地モード6.8km/L、郊外モード8.8km/L、高速道路モード9.9km/Lが目安です。
もちろん、実際の燃費は渋滞、気温、エアコン、タイヤ、積載量、アクセル操作などによって変わります。
約2トンのラダーフレームSUVなので、一般的な乗用車と同じ燃費を期待する車ではありません。
ここで考えたいのは、163PSという出力に対して燃費も飛び抜けて良いわけではないということです。
「パワーはそこそこでいいから燃費がかなり良ければいい」と考えている人の場合も、FJが本当に自分に合うか確認した方がいいでしょう。
FJは燃費や速さのどちらかだけを突き詰めた車ではなく、ランドクルーザーとしての耐久性や悪路性能を含めた全体のバランスで選ぶモデルです。
購入方法も含めて考える
エンジン性能に納得できたら、最後はどのようにFJへ乗るかも考えていきましょう。
FJのような人気モデルは、欲しいと思ったときに必ず通常購入できるとは限りません。
だからといって、エンジンへの不安が残ったまま急いで契約する必要もないですよ。
試乗できる機会を優先する
抽選販売や台数制限がある車では、「今決めないと買えなくなる」と焦りやすくなります。
私自身もFJの抽選へ申し込みましたが、購入枠が限られると冷静に比較する時間が少なくなりやすいと感じます。
それでも、パワー不足が気になっているなら可能な限り実車確認を優先してください。
一度購入してから「思っていたより走らない」と感じても、簡単にエンジンを変更することはできません。
購入チャンスを逃したくない気持ちと、自分に合う車を選ぶことは分けて考えましょう。
展示車や試乗車の探し方は、ランドクルーザーFJはどこで見れる?展示車と試乗の探し方で詳しく解説しています。
KINTOも比較できる
FJへ乗る方法としては通常購入だけでなく、KINTOも選択肢になります。
KINTOでは車両代だけでなく、税金、所定の任意保険、メンテナンスなどを月額へ含められるため、購入とは費用の考え方が異なります。
一方で、契約満了後に車が自分の所有物として残らないなど、通常購入とは大きな違いがあります。
FJを長く所有したいのか、一定期間乗れればいいのかによって向いている方法は変わります。
詳しい違いは、ランドクルーザーFJのKINTOと購入を比較した記事で解説しています。
FJのエンジンに関するよくある質問(FAQ)
Q1. ランクルFJの2.7Lエンジンは非力ですか?
A. 日常走行に必要な性能はありますが、高速合流や追い越しで大きな余裕を求める人には物足りなく感じる可能性があります。
FJは2.7L自然吸気ガソリンの2TR-FEを搭載し、最高出力163PS、最大トルク246N・mです。
街乗りや通常の高速巡航を中心に使うなら過度に心配する必要はありませんが、ディーゼルターボや大排気量SUVから乗り換える場合は試乗して確認することをおすすめします。
Q2. ランクルFJの馬力は何馬力ですか?
A. ランドクルーザーFJの最高出力は163PSです。
2TR-FE型2.7L直列4気筒ガソリンエンジンを搭載し、最大トルクは246N・mとなっています。
数字だけを見ると大きくありませんが、FJでは速さだけでなく、扱いやすさ、耐久性、悪路でのコントロール性まで含めた設計になっています。
Q3. ランクルFJの0-100km/hは何秒ですか?
A. トヨタから0-100km/h加速の公式タイムは主要諸元として公表されていません。
ネット上に実測値が掲載される場合でも、道路状況、気温、タイヤ、乗員、燃料量、計測方法などによって結果は変わります。
購入を考えるなら0-100km/hの数字だけではなく、高速合流や40〜80km/h付近の中間加速を実際に確認する方が参考になります。
Q4. FJとプラド150の2.7Lは同じエンジンですか?
A. 150系プラドの2.7Lガソリン車にも2TR-FEが搭載され、163PS、246N・mという出力値はFJと同じです。
ただし、車両重量や車体寸法、駆動系の設定などが異なるため、実際の加速感まで完全に同じとは限りません。
FJは2.7Lプラドより車重が抑えられているため、同じエンジンでも重量面では有利になります。
Q5. パワー不足が心配なら250を選ぶべきですか?
A. 加速や登坂での余裕を最優先するなら、ランドクルーザー250の2.8Lディーゼルは比較する価値があります。
250のディーゼルは204PS、500N・mなので、FJの163PS、246N・mとは出力特性が大きく異なります。
ただし、250はFJより大きく、価格や取り回しも変わるため、パワーだけではなく車体サイズや用途まで含めて選びましょう。
FJのエンジンまとめ
ランドクルーザーFJの2.7Lエンジンについて、「163馬力では非力なのでは」と心配する気持ちはよく分かります。
約2トンの本格四輪駆動車に163PS、246N・mという組み合わせですから、スポーツSUVのような加速性能を期待する車ではありません。
特に高速道路の合流、追い越し、長い上り坂、多人数乗車では、アクセルをしっかり踏んで回転数を使う場面が出てくるでしょう。
一方で、街乗りや普通の高速巡航まで「パワー不足で使えない」という性能ではありません。
FJはプラド150の2.7Lにも使われてきた2TR-FEを採用しながら、車体を比較的コンパクトにし、車両重量も抑えています。
さらに6速AT、パートタイム4WD、L4、電動リヤデフロックなどを組み合わせ、ランドクルーザーらしい使い方へ対応しています。
- FJは2.7L直列4気筒の2TR-FEを搭載
- 最高出力163PS、最大トルク246N・m
- 街乗りや通常走行なら過度な心配は不要
- 高速合流や追い越しでは踏み込みが必要
- 0-100km/hの公式タイムは公表されていない
- 2.7Lプラド150と同じ最高出力と最大トルク
- ディーゼル車から乗り換える人は体感差に注意
- 購入前には中間加速や坂道を試乗で確認したい
私なら、「163馬力だからダメ」と数字だけでFJを候補から外すことはしません。
ただし、「ランドクルーザーだからアクセルを軽く踏むだけで余裕たっぷりに加速するはず」と思って購入するのも避けます。
FJの2.7Lは、速さではなく扱いやすさと実績を重視したエンジンと考えるのが一番分かりやすいでしょう。
高速合流や追い越しでどこまでの余裕を求めるのかは、人によってかなり違います。
だからこそ、最後はスペック表だけではなく、自分でアクセルを踏んだときに「これなら十分」と思えるか確認してみてください。