ランドクルーザー200

ランクル200の4WD性能|走行モードと雪道での注意点を解説

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雪道を走るランドクルーザー200と4WD性能・雪道での注意点を解説したアイキャッチ画像

こんにちは、ランクル完全ガイドのハルです。

ランクル200は「本格四駆だから雪道や悪路なら何でも余裕」と思われがちですが、実際は4WDの仕組みやH4・L4、センターデフロック、クロールコントロール、マルチテレインセレクトの役割を分けて考える必要があります。

私はランドクルーザープラド150に乗っていますが、ランクル系は装備名が多く、取扱説明書を読まないままでは「どの機能をいつ使うのか」がかなり分かりにくいと感じます。

この記事では、北海道で使われている2014年式ランドクルーザー200 AXの実車写真も交えながら、200系の4WD性能と雪道で押さえたい考え方をまとめます。

大事なのは、4WDや走行支援機能があっても、雪道で短く止まれることや、どんな路面でも進めることが保証されるわけではないという点です。

記事のポイント

  • ランクル200のフルタイム4WDの仕組み
  • H4・L4・センターデフロックの役割
  • Crawl ControlとMTSの違い
  • 雪道で4WDを過信しないための注意点
北海道で使用されている黒いランドクルーザー200 AXの正面外観

北海道で使われている2014年式ランドクルーザー200 AX。200系はフルタイム4WDを採用する大型SUVです。(写真提供:北海道在住のランドクルーザー200 オーナー・M.Tさん)

ランクル200の4WD概要

まずはランクル200の4WDを大きくつかみましょう。

200系は、必要なときだけ四輪駆動へ切り替えるパートタイム4WDではなく、通常走行から四輪へ駆動力を伝えるフルタイム4WDが基本です。

常時4WDが基本になる

ランクル200で「4WDへ切り替える」という言い方をすると、少し誤解が生まれます。

普段から4WDで走っているため、一般的な意味での2WDから4WDへの切り替えはありません。

ドライバーが切り替える主なものは、通常走行用のH4と、大きな駆動力を必要とする場面で使うL4です。

さらに必要に応じてセンターデフロックや、年式・装備に応じたオフロード走行支援を使います。

つまり、「四駆にするかどうか」より「4WDのどの状態を使うか」を考える車なんですね。

トルセンLSDも支える

2007年の登場時から、センターディファレンシャルにはトルセンLSD付きトランスファーが採用されました。

通常時の前後駆動力配分は後輪寄りの40対60を基本とし、走行状態に応じて前後の配分を変える仕組みです。

これにより、舗装路では大型SUVらしい安定感を狙いつつ、滑りやすい路面では四輪を使って駆動力を路面へ伝えます。

ただし、電子制御や機械式の仕組みが仕事をしてくれるからといって、タイヤの摩擦を超えて走れるわけではありません。

ランクル200は最初からフルタイム4WD。

H4・L4やセンターデフロックは「2WDと4WDの切り替え」ではなく、四輪駆動の使い方を路面に合わせるための機能と考えると分かりやすいです。

フルフレームも土台になる

ランクル200は、ランドクルーザー伝統のフルフレーム構造を継承しています。

一般にラダーフレームと呼ばれる骨格を持ち、ボディとは別に頑丈なフレームが車体の土台になります。

この構造だけで滑りやすい路面のグリップが増えるわけではありませんが、悪路や大きな荷重を想定したランドクルーザーの耐久性を支える重要な部分です。

走破性は一つの装備で決まらない

ランクル200の走破性は、フレーム、4WD、タイヤ、サスペンション、電子制御、最低地上高、そして運転の仕方が組み合わさって成り立ちます。

「ラダーフレームだから雪道に向く」「デフロックがあるからスタックしない」と、一つの装備だけで判断しない方がいいですよ。

雪道や悪路でのスタック、脱輪などで自力で動けなくなったときに備えて、JAFのロードサービスに入っておくと、出先でも救援を頼みやすくなります。

ランクル200の中古購入・維持費・装備をまとめた完全ガイドでは、200系全体の特徴もまとめています。

H4とL4の違いを確認

ランクル200の四駆切り替えで、まず覚えておきたいのがH4とL4です。

どちらも4WDですが、想定している路面と駆動力の使い方が違います。

項目 主な役割 考え方
H4 一般走行用のハイレンジ 通常はH4で走る
L4 大きな駆動力を使うローレンジ 悪路・氷雪路・砂地・泥地などで必要なときに使う
センターデフロック 前後の回転差を制限 スタック脱出や急な降坂など必要な場面に限定する

H4は普段使うレンジ

トヨタの取扱説明書では、H4は一般走行に適し、通常はこの位置で使用すると案内されています。

市街地、高速道路、乾いた舗装路を走るときに、わざわざL4へ入れる必要はありません。

雪が降ったから即L4というわけでもなく、除雪された冬道を普通に走れる状況なら、まずはH4を基本に考えるのが自然です。

ランクル200の4WDは常時働いているので、通常走行では車側の仕組みを活かしながら、アクセル、ハンドル、ブレーキを穏やかに使うことが大切になります。

L4は低速の悪路向け

L4はローレンジです。

悪路、氷雪路、砂地、泥地などで、とくに大きな駆動力を必要とするときに使う位置として案内されています。

普通の舗装路を速く走るためのモードではなく、低速で路面に合わせて進むための領域ですね。

また、L4はクロールコントロールやマルチテレインセレクトなど、オフロード走行支援の使用条件にも関わります。

切り替え条件は説明書優先

H4とL4の切り替えには使用条件があり、2014年式を含む時期の取扱説明書では、車両を完全に停止させ、シフト位置など所定の条件を満たして操作するよう案内されています。

この記事では操作手順を丸暗記するより、自分の年式の取扱説明書を開いて確認することをおすすめします。

200系は長期間販売され、年式によってスイッチ形状や周辺装備も変わるためです。

出典:トヨタ自動車「ランドクルーザー取扱説明書」

2014年式ランドクルーザー200 AXの運転席とセンターコンソール周辺

2014年式ランドクルーザー200 AXの運転席まわり。200系は年式や装備でスイッチ類が異なるため、操作は該当年式の取扱説明書で確認したいところです。(写真提供:北海道在住のランドクルーザー200 オーナー・M.Tさん)

ハル
ハル
ランクル系はスイッチの名前が似ているので、「雪だからこれ」と感覚だけで押すより、役割を一度分けて覚える方が安心ですよ。
妻さん
妻さん
普段から4WDなのに、さらにH4とL4があると最初はちょっとややこしいね。

デフロックの役割

「ランクル200 デフロック」で検索すると、前後のデフを完全に固定する装備を想像するかもしれません。

国内200系で基本として押さえたいのは、まずセンターデフロックです。

前後の回転差を抑える

フルタイム4WDでは、舗装路で曲がるときなどに前輪と後輪の回転差を許容する必要があります。

センターデフは、その前後差を吸収しながら四輪駆動を成立させる部分です。

一方、滑りやすい場所で一部の車輪が空転しやすい状況では、その自由さが不利になることがあります。

そこでセンターデフロックを使い、前後の駆動をより直結に近い状態へ持っていくわけです。

常時ロックはしない

センターデフロックは、ぬかるみなどでスタックした場合の脱出や、急な降坂路など大きな駆動力を必要とする場面で使う機能です。

乾燥した舗装路で常用するものではありません。

取扱説明書でも、乾燥した舗装路ではセンターデフロックをOFFにして走行するよう注意されています。

ロックしたまま急旋回すると、前後輪の回転差を吸収しにくくなり、車が進みにくい感覚が出ることがあります。

解除不良は別問題として扱う

通常の解除はセンターデフロックスイッチで行いますが、表示灯が消えない、点滅が続く、解除した感覚がないといった場合は、単なる使い方の話とは分けて考えた方がいいです。

何度も無理に操作して走り続けるのではなく、該当年式の取扱説明書にある表示灯の説明を確認してください。

この記事では故障回避のための操作や、表示灯を消すためだけの手順は扱いません。

センターデフロックは「入れておけば安心」という装備ではありません。

必要な場面で使い、乾燥した舗装路では解除するのが基本です。

CrawlとMTSの違い

ランクル200のオフロード性能を語るうえでよく出てくるのが、Crawl ControlとMTSです。

どちらも悪路を助ける機能ですが、仕事は同じではありません。

Crawl Controlの役割

Crawl Controlは、凹凸の大きなオフロードを低速で進むときに、エンジンとブレーキを制御して車速を保つ走行支援です。

ドライバーがアクセルとブレーキの細かな調整に追われにくくなり、ハンドル操作へ意識を向けやすくする狙いがあります。

ランクル200では登場時から採用され、2012年の改良では速度設定の段階が増え、ターンアシスト機能も加わりました。

ただし、Crawl Controlを使えば障害物を必ず越えられるわけではありません。

タイヤが路面を捉えられない状況、地面に車体が乗り上げる状況、進路自体が危険な状況では、装備より先に走行をやめる判断が必要です。

MTSは路面別の制御

MTSはマルチテレインセレクトの略で、路面状況に合わせて駆動力やブレーキ制御を変える仕組みです。

2012年のマイナーチェンジで200系へ導入され、中期型ではMUD & SAND、LOOSE ROCK、MOGUL、ROCK & DIRT、ROCKという5種類が用意されました。

たとえばMUD & SANDは泥濘路、砂地、深雪路、ダート路など滑りやすい状況を想定しています。

ただ、これは一般道の圧雪路で「雪道モード」として常用するための機能ではありません。

この時期のMTSはL4が作動条件に含まれるため、通常の冬道とオフロードの深雪路を分けて考える必要があります。

年式でCrawlとの関係も違う

200系は販売期間が長く、Crawl ControlとMTSの連携も年式で違いがあります。

2013年8月から2015年7月向けの取扱説明書では、MTSの開始条件にCrawl ControlがOFFであることが含まれ、Crawl ControlをONにするとMTSは解除される説明です。

一方、2020年6月から2021年7月向けの取扱説明書では、Crawl Control作動時に、そのモードに応じてMTS側のモードが自動選択される説明になっています。

つまり「ランクル200ならCrawlとMTSはこう動く」と一括りにしない方が安全です。

ランクル200の前期・中期・後期の違いも確認し、自分の車がどの時期に当たるかを先に把握してください。

今回写真を提供してもらったM.Tさんの200は、2014年11月初度登録のAXです。

同じURJ202Wでも、後期型とは操作画面や走行支援の仕様が同一とは限りません。

走行モードを混同しない

「ランクル200 走行モード」で調べると、H4・L4だけでなく、MTSやSPORT、COMFORTといった言葉まで出てきます。

ここは名称だけで覚えるより、何を制御している機能なのかを分けるとすっきりします。

駆動系と路面制御は別

H4とL4はトランスファーのレンジです。

センターデフロックは前後の回転差に関わる機能、MTSはオフロードの路面状況に応じた制御、Crawl Controlは極低速走行を支援する機能。

似た場所にスイッチが並んでいても、それぞれ担当が違います。

名称 主な仕事 通常走行での考え方
H4 ハイレンジ4WD 基本位置
L4 ローレンジ4WD 大きな駆動力が必要な場面
センターデフロック 前後の回転差を制限 必要なときだけ
MTS 路面別に駆動・ブレーキ制御 オフロード向け
Crawl Control 極低速走行を支援 低速の悪路向け

SPORTなどは足回り側

一部の200系にはAVSが装備され、SPORT、NORMAL、COMFORTといったモードがあります。

これは4WDのH4・L4を切り替える機能ではなく、ショックアブソーバーの減衰力を制御して乗り心地や操縦安定性を変える仕組みです。

2014年式に対応する取扱説明書では、通常走行はNORMAL、積載量が多いときや未舗装路ではSPORTを案内し、L4時はスイッチ位置にかかわらずオフロード向けの減衰力になると説明されています。

中古車は装備有無を確認

AVSや関連装備は車両型式、グレード、オプションによって有無があります。

中古車情報に「走行モード付き」とだけ書かれていても、それがMTSなのかAVSなのか、別の機能なのかを実車で確認したいですね。

ハル
ハル
スイッチが多い車ほど、全部を使いこなすことより「これは何を変えるスイッチか」を把握しておく方が大事だと思います。
妻さん
妻さん
見た目は似たダイヤルでも、足回りと4WDじゃ意味が全然違うんだね。

雪道で4WDを過信しない

ランクル200の雪道性能を考えるとき、いちばん大切なのは「進める」と「止まれる」を分けることです。

4WDは発進や登坂で四輪の駆動力を使えるのが利点ですが、ブレーキ時のタイヤと路面の摩擦が増える魔法ではありません。

4WDでも制動距離は縮まらない

JAFは雪道で2WDと4WDを比較するテストを行っています。

その結果、4WDは急な上り坂で発進・登坂に有利な場面があった一方、平坦な雪道の制動距離では2WDと4WDに大きな差はなく、下り坂では重量のある4WD車が長い制動距離になったケースもありました。

ランクル200は大柄で重量のある車です。

だからこそ、四輪駆動の安心感で速度を上げるのではなく、止まるための余裕を多めに残す考え方が合っています。

出典:JAF「4WDなら雪道でも安心?2WDと登坂・ブレーキ性能を比較」

冬用タイヤが基本になる

雪道では4WDシステムより先に、路面と直接接しているタイヤが重要です。

スタッドレスタイヤは残り溝だけでなく、製造時期、ゴムの状態、ひび割れ、偏摩耗まで確認したいところ。

ランクル200はタイヤも大きいため、交換直前に慌てるより、冬が来る前に状態を見ておく方が動きやすいです。

北海道で使うランドクルーザー200に装着されたスタッドレスタイヤのトレッド

北海道で使用されているランドクルーザー200のスタッドレスタイヤ。4WD性能だけでなく、雪道ではタイヤの状態確認が欠かせません。(写真提供:北海道在住のランドクルーザー200 オーナー・M.Tさん)

タイヤを交換する場合は、車両の年式、グレード、ホイールサイズに合うことを確認してください。

通販で探す場合も、サイズだけで決めず、ロードインデックスや装着条件まで含めて適合確認を行いましょう。

チェーンも適合を確認する

道路状況や規制によってはタイヤチェーンが必要になる場面もあります。

ただし、ランクル200用だから何でも装着できるわけではなく、タイヤサイズ、ホイール、フェンダー内のクリアランスなどで適合が変わります。

用品を探すなら、ランクル200適合のタイヤチェーンのように、適合条件まで確認できる商品を候補にしてください。

4WD=冬用タイヤ不要ではありません。

発進できる能力が高いほど速度が出やすくなりますが、止まるときはタイヤと路面の条件がものを言います。

雪道モードはあるのか

「ランクル200 雪道モード」で探す人も多いですが、200系では年式と機能名を分けて見る必要があります。

少なくとも2012年以降の中期型で採用されたMTSには、300系などで見るような独立したDEEP SNOWという名称のモードはありません。

深雪路はMUD&SAND

中期型や後期型の200系取扱説明書では、MUD & SANDが泥濘路、砂地路、深雪路、ダート路などに適したモードとして案内されています。

ここでいう深雪路は、一般的な圧雪された市街地の道路とは別物です。

MTSはオフロードでの走破性を高めるための機能で、2014年式の説明書ではL4が制御開始条件に含まれます。

なので、毎日の雪道で「とりあえずMUD & SANDにしておけば安全」という使い方ではありません。

普段の冬道はH4が基本

除雪された一般道や高速道路を走れる状況では、通常走行用のH4を基本に考えます。

そのうえでスタッドレスタイヤを適切な状態に保ち、車間距離を取り、急加速・急ハンドル・急ブレーキを避けることの方が大切です。

L4やMTSは、路面が深く崩れている、通常のH4では駆動力を伝えにくいといった場面で、取扱説明書の条件を確認して使う装備です。

雪の量だけで判断しない

雪道は、同じ白い路面でも状態がかなり違います。

新雪、圧雪、凍結、シャーベット、わだち、吹きだまりでは、タイヤが受ける抵抗も滑り方も変わります。

「積雪何cmならL4」と数字だけで決めるのではなく、路面、勾配、車の進み方、タイヤの状態を合わせて判断してください。

ハル
ハル
雪道は四駆の機能より、路面が今どうなっているかを見る方が先です。見た目が同じ雪でも、朝の凍結と昼のシャーベットでは全然違いますからね。
妻さん
妻さん
四駆だから大丈夫、じゃなくて「止まれる余裕がある速度か」を考える方が分かりやすいね。

冬の200で見たい部分

雪道を走るランクル200では、走行モードだけでなく、冬の使用環境そのものにも目を向けたいです。

特に中古車では、長年の冬道走行が下回りへどんな影響を残しているかが重要になります。

融雪剤は下回りに残る

北海道で使われているM.Tさんの200では、冬の高速道路を走行したあと、リアゲートや側面まで白い汚れが付着しています。

雪そのものではなく、融雪剤を含んだ道路の水分を巻き上げるためです。

冬の高速道路走行後に融雪剤を含む白い汚れが付いたランドクルーザー200の側面

冬の高速道路走行後のランドクルーザー200。ドア下部やサイドステップ周辺まで白い汚れが付着しています。(写真提供:北海道在住のランドクルーザー200 オーナー・M.Tさん)

200系は丈夫な車ですが、丈夫だから腐食しないわけではありません。

雪国の中古車を見るなら、ボディ表面だけでなく、フレーム、サスペンション周辺、ボルト類、マフラー周辺など下回りの状態を見たいところです。

表面錆も使用歴の手掛かり

M.Tさんの車両では、下回りの金属部材に表面錆が見られます。

写真だけで構造部の健全性までは判断できませんが、「北海道で冬も使われてきた個体」という使用環境を考える材料にはなります。

ランドクルーザー200の下回りと金属部材に見られる表面錆

北海道で使用されているランドクルーザー200の下回り。冬道を走る中古車では、フレーム周辺の錆や腐食も確認したいポイントです。(写真提供:北海道在住のランドクルーザー200 オーナー・M.Tさん)

冬の洗車は下回りも意識

冬は外気温が低く、こまめな洗車が面倒になりがちです。

それでも融雪剤を浴びる環境では、ボディの見た目だけでなく下回りに汚れを残し続けない意識が大切になります。

高圧洗浄を行う場合は、電装品やゴム部品へ至近距離から無理に噴射するような使い方は避け、洗車設備の案内に従ってください。

タイヤで走破性は変わる

ランクル200の走破性を考えると、4WDの機構ばかり見たくなりますが、最後に路面へ力を伝えるのはタイヤです。

同じ車でもタイヤの種類と状態が変われば、発進、曲がる、止まるときの感触は変わります。

オンロードと悪路で選び方が違う

舗装路中心なら、静粛性、雨天性能、乗り心地、耐摩耗性を重視する人が多いでしょう。

一方で未舗装路へ入る機会が多いなら、路面への適性も考える必要があります。

ただし、見た目がワイルドなタイヤへ替えれば全性能が上がるわけではありません。

重量、ロードノイズ、燃費、雨天時の特性など、日常で感じる部分との釣り合いも見てください。

ランドクルーザー200に装着されたダンロップタイヤと純正系アルミホイール

ランドクルーザー200のタイヤとホイール。4WD性能を路面へ伝えるうえで、タイヤの状態と適合は重要です。(写真提供:北海道在住のランドクルーザー200 オーナー・M.Tさん)

空気圧も忘れない

タイヤの銘柄だけでなく、空気圧や摩耗状態も確認したい部分です。

空気圧はタイヤ側面の数字をそのまま入れるのではなく、車両側に指定された値を基準にします。

社外タイヤやサイズ変更をしている車では、純正時の前提から変わる可能性があるため、装着店で適合と荷重条件を確認しましょう。

日常点検用なら、携帯用タイヤ空気圧ゲージを車載しておくと確認しやすいです。

大径化は走破性と別問題

ホイールを大きくすると見た目の印象は変わりますが、それだけで悪路走破性が上がるわけではありません。

タイヤ外径、サイドウォールの厚み、重量、干渉、速度表示なども関係するため、200系の4WD性能を活かしたいなら適合を優先してください。

オフロード性能の考え方

ランドクルーザー200は高級SUVとして快適ですが、もともと本格四輪駆動車として悪路性能も考えられた車です。

とはいえ「走破性が高い」と「どこでも入っていい」は別の話。

電子制御は運転を助ける

Crawl ControlやMTSは、滑りやすい路面で駆動力やブレーキを細かく制御し、ドライバーを助ける装備です。

人がアクセルを大きく踏んで空転させるより、車側が必要な範囲で制御した方が路面へ力を伝えやすい場面があります。

200系が登場した2007年当時、Crawl Controlが大きく注目されたのもこの部分です。

2012年にはMTSも加わり、200系は機械的な四駆だけでなく、電子制御を積極的に使うランドクルーザーへ進化しました。

車体の大きさは不利にもなる

一方で、200系は全長約5m、全幅約2m級の大きな車です。

狭い林道では車幅が負担になり、深い雪では重い車体が沈みやすくなることもあります。

腹下が路面へ乗れば、四輪が回っても前へ進めません。

走破性が高い車ほど「行けそう」に見えるので、引き返す判断を遅らせないことが大切です。

装備は限界を消さない

4WD、デフロック、Crawl Control、MTSは、車両の物理的な限界をなくす装置ではありません。

水深、崖、雪庇、路肩の崩れ、見えない障害物など、車両性能以前に危険な場所もあります。

特に単独で人の少ない場所へ入ると、スタックしたあとの救援そのものが難しくなるので、走破性を試す目的で無理に進まないでください。

ハル
ハル
ランクルに乗ると「この先も行けるかも」と思いやすいんですが、行ける性能と行くべきかは別です。戻れるうちに戻るのも大事な判断ですよ。
妻さん
妻さん
家族で出かけるなら、走破性を試すより無事に帰れる方がずっと大事だね。

中古200で確認したい点

ランクル200は現在、新車ではなく中古車から選ぶモデルです。

4WD性能を重視して買うなら、年式だけでなく、駆動系が正常に使えるか、下回りに大きな損傷がないかまで見ておきたいです。

年式で装備が変わる

前期、中期、後期では、Crawl Control、MTS、表示方法、周辺の走行支援などが変化しています。

2012年のマイナーチェンジでMTSが加わり、2015年の大幅改良でも装備や制御が更新されました。

中古車の説明欄だけで判断せず、車台番号や初度登録、取扱説明書、実車のスイッチを合わせて確認してください。

下回りの傷も見る

オフロードを走ってきた個体では、フレームやアンダーカバー、サスペンション周辺へ傷や変形が残っている可能性があります。

逆に舗装路中心でも、雪国なら融雪剤による錆を確認したいところです。

「オフロード走行歴あり=ダメ」とは限りませんが、使われ方に応じた点検や整備がされていたかは重要になります。

タイヤ4本の状態をそろえる

フルタイム4WDでは、タイヤ4本のサイズや摩耗状態の差を軽く見ない方がいいです。

中古車購入時は、銘柄、サイズ、残り溝だけでなく、前後左右で極端な摩耗差がないかも見てください。

タイヤ交換が近いなら、購入費とは別に交換予算を残しておくと安心です。

改造内容も確認する

リフトアップ、大径タイヤ、社外ホイールなどが装着された中古車は、見た目だけでなく、干渉、アライメント、構造変更の有無なども確認したいです。

純正の4WDシステムが優れていても、適合しない部品を組み合わせれば走りや耐久性へ影響する可能性があります。

中古ランクル200は「4WD装備が付いているか」だけでなく、その装備を正常に使える状態かを見ることが大切です。

4WDを安全に使うコツ

ランクル200の4WDを安全に使うコツは、難しいテクニックを覚えることではありません。

取扱説明書の条件を守り、路面に対して速度を抑え、タイヤと車両の状態を整えることが土台です。

まず通常状態を基準にする

日常ではH4を基本にし、L4、センターデフロック、MTS、Crawl Controlは必要な条件がそろったときに使います。

不安だから全部ONにする、雪が降ったから全部切り替える、という考え方はしません。

機能ごとに想定された場面が違うためです。

表示灯まで確認する

走行支援を切り替えたときは、スイッチを触っただけで終わりにせず、表示灯やメーター表示で状態を確認します。

表示灯が点滅したまま、切り替えが完了しない、解除できないといった状態は、通常の使い方とは分けて扱ってください。

とくにL4やセンターデフロックは駆動系へ関わるので、「たぶん切り替わっただろう」と走り続けない方がいいです。

違和感があれば無理をしない

異音、大きな振動、警告表示、焦げたような臭い、切り替え不良などがある場合は、走破性を試す場面ではありません。

安全な場所へ移動できる状況を優先し、取扱説明書の警告表示に従って対応してください。

4WDは頼もしい装備ですが、車の状態がおかしいときまで走り続けるための仕組みではないんですよ。

ランクル200の4WD FAQ

最後に、ランクル200の4WD、雪道、デフロック、走行モードでよく出る疑問をまとめます。

Q1. 4WDへ切り替えが必要?

A. 通常の意味で2WDから4WDへ切り替える必要はありません。

ランクル200はフルタイム4WDなので、普段から四輪駆動で走ります。

ドライバーが主に使い分けるのは通常走行用のH4と、大きな駆動力が必要な場面向けのL4です。

Q2. 雪道ではL4にする?

A. 雪道だから常にL4という考え方ではありません。

H4は一般走行用で、L4は悪路や氷雪路などで特に大きな駆動力を必要とするときのローレンジです。

除雪された一般道ではH4を基本に、冬用タイヤと路面に合った速度を優先してください。

Q3. 雪道モードはある?

A. 200系では、一般的な冬道用として独立した「雪道モード」を常用する考え方ではありません。

2012年以降のMTSでは、MUD & SANDが深雪路にも対応する設定ですが、オフロード向けで、年式によって使用条件があります。

自分の年式の取扱説明書でMTSの条件を確認してください。

Q4. デフロックは常時ON?

A. 常時ONにする装備ではありません。

スタック脱出や急な降坂など大きな駆動力が必要な場面で使い、乾燥した舗装路ではOFFが基本です。

解除後も表示灯が消えない、点滅が続く場合は、取扱説明書の警告表示を確認してください。

Q5. CrawlとMTSは併用できる?

A. 年式によって制御の関係が異なるため、一律には言えません。

中期型の取扱説明書ではCrawl Control作動時にMTSが解除される仕様が確認できる一方、後期の取扱説明書ではCrawl Controlに応じてMTS側のモードが自動選択される説明があります。

中古車では前期・中期・後期を確認し、その車両の取扱説明書を基準にしてください。

ランクル200の4WDまとめ

ランクル200は、フルタイム4WD、トルセンLSD付きセンターデフ、H4・L4、センターデフロック、Crawl Control、年式によってはMTSなどを組み合わせた本格四輪駆動車です。

一方で、装備が多いからこそ「全部使えばもっと走れる」と考えないことも大切になります。

通常走行はH4を基本にし、L4やセンターデフロックは大きな駆動力が必要な場面で使うもの。

MTSとCrawl Controlもオフロード走行を支援する装備であり、車両の限界そのものを消す機能ではありません。

そして雪道では、4WDだから短く止まれるわけではありません。

冬用タイヤ、路面に合った速度、十分な車間距離、急な操作を避けることが先で、その上にランクル200の4WD性能があると考えるのが一番分かりやすいです。

あなたの200が前期・中期・後期のどれなのか、装備は何が付いているのかを確認し、操作が必要なときは該当年式の取扱説明書へ戻る。

その使い方なら、ランクル200の走破性を「過信」ではなく、頼れる余裕として活かしやすくなると思います。

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ランクル完全ガイドを運営しているハルです。現在は、ランドクルーザープラド150 TX Lパッケージ マットブラックエディションに乗っています。家族4人での使い勝手、維持費、燃費、乗り心地、カスタム、内装用品、盗難対策、リセール、買取などを、ランクルオーナー目線で発信しています。自動車評論家でも販売店でもありませんが、実際に乗っているからこそ分かる良いところ、気になるところをできるだけ正直に書いていきます。

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